モダニカ社のアームシェルチェア

カルテル社の昇降ポンプ付キャスターアームチェア"MAUI"を2脚座りつぶしてから（イタリアの工業製品って耐久性に問題ありなのか）長らく座面のビニールがはがれた、たいそう貧乏臭いありあわせのパイプ椅子に座っていたが、やっとこさ重い腰を上げてモダニカ社のアームシェルチェアを注文（Made in Californiaとな）。

脚もモダニカ社の「純正」エッフェルベースのクロームにした。
いまさら感は突き抜けてはいるが、素っ気ない雰囲気が15年モノのinnovatorのデスクとマッチしている（と思いたい）。

イームズの血縁者がほんまもんのお墨付きを与えるハーマンミラー社の正規品よりも（すでに意匠権は切れてる）ミッドセンチュリーにオリジナルを製造していたゼニス社の工場を買い取ったり、当時の技術者を探し出してきたり、いろいろと偏固にオリジナルにこだわったモダニカ社のレプリカのほうが、モノを買ったときに付いてくる物語としてはオモシロいような気がする。

値段も正規品よりはほんのり安いしね。まあ、そんなことはどうでもいいのだけれど、このFRP（ガラス繊維強化プラスチック）の質感がかなりノスタルジックで、自分たちの世代は座ってるだけでしみじみしてくるから不思議。