リビングルームにはあまりモノを置かないで、できるだけシンプルなしつらえにしたかった。
だから部屋の真ん中に置くテーブルは逆に、奇抜とはいかないまでも、すこしインパクトがあるものがいいな、と思っていた。
しかし、探すとなかなかそういうものがなくて、なかば途方に暮れていたときに、このテーブルと出会う。
15年ほどまえ、LOFTの入り口あたりで催されていたエスニック調家具の売り場に(輸入家具業者の催事だったよう)無骨で見るからに重そうなテーブルがディスプレイされていた。
店の人に聞くとフィリピン製で、一本の丸太から削り出して作られたそうな。
よく観察すると脚も取り付けたのではなくて天板と一体化して彫られてある。仕上げはかなり粗いし、持ち上げると見た目の印象どおり、そうとうな重さだ。
でも、強烈に伝わってくるものがあった。たぶん、これ以上にガツンとくるテーブルに遭遇することはないだろう、とその場で購入をきめた。
しばらくして、配送の人が2人で重たそうにテーブルを運んできた。置くと、もうリビングの主役といった風情だ。
ところが、しばらくたって問題が発生。
天板を拭くと布巾が黒くなるのだ。どうも塗料が完全に定着していないみたい。
しばらく、なんどか拭いて様子をみたが、いつまでたっても布巾は黒くなるばかり。
そこで、もともとワイルドな仕上がりだったので、自分で表面をペーパーで削って塗装し直しても、いけるんじゃないか、とDIYで対応することに。ただ、電動サンダーを持っていなかったので、天板全体の塗装を手作業で削り取るのにそうとう苦労した。
まあ、少々繊細さに欠ける仕上がりでも、テーブルの調和は崩れないだろう、とヘンな自信もあった。
最後は着色ニスで仕上げたが、まずまずのできばえ(と本人は思っている)。
ただ、天板の側面の部分は手をつけなかったので、テーブル上面と色がかなり違うが(側面は黒だが上面はこげ茶)これは目をつぶることにした。
大げさにいえばこのテーブルは不良品なんだけれども、自分で手をかけたからか、かなり愛着がある。わが家を訪れたいく人かの方は、このテーブルのスゴさ(?)に感心してくれたしね。
アイテムを使い始めた日 2001年 9月
- 寸法:
- 幅1320mm × 奥行660mm × 高さ380mm
- 重量:
- kg
- 生産国:
- フィリピン