玄関に張っているのは「ラフィットクロス」という、本物の麻で編まれたクロスです。
「麻」というと「リネン=柔らかい素材」を想像するかもしれませんが、どちらかというと「ラミー(苧麻)」寄りです。
ビニールで作られたクロスが多く存在する中で、天然の麻とパルプで作られた自然派壁紙。
とある新築のデザイナーズマンションを見に行ったときに使われており、素材感があることと自然のもので作られていることが気に入ったため、自宅の玄関に採用しました。
ビニールクロスでも、編んだ風の柄(織柄)のものはよく見ますし、遠くから見るとあまり違いがわかりませんが、近くで見た感じと触った感じが全然違います。
太く平たいものと細い糸状のもので編まれていて、しっかりとした凹凸があり、触るとちょっとゴツゴツした感じ。頬ずりすると痛いです。(そんなことしないとは思いますが…)
漆喰や珪藻土といった塗り壁と違って調湿効果はありませんが、その凹凸が生み出す陰影や独特な表情が気に入っています。
購入した会社のサイトでは、『個性的なエスニック柄です。素朴な風合いのため、コーディネート部材を選びますのでご注意下さい。』との注意書きがありました。
特にエスニックは意識しませんでしたが、同系色のタイルや建具、フローリングはもちろん、ルイスポールセンのPH2/1Wallといったエスニックとは関係ないようなものとも、違和感なく馴染んでいると思います。
元々暗い玄関は、あえて暗い壁紙に。ブラケットライトとスリットガラスが際立つ色使いにしました。
近くで見ると、麻の繊維の毛羽立ちなどもわかります。ビニールクロスにはない表情や手触り。
ルイスポールセンの柔らかい光が、ラフィットクロスにちょうどいい影を作ります。