リノベーションするにあたって、家電も一新しようと思いました。
特に何かのどこかが故障したというわけではないのですが、大学入学時に買い揃えたもので(当時一世を風靡したSANYOのIt'sシリーズです)、よく考えたら18年くらい酷使してきた奴らですから、そろそろ潮時かなと考えたのです。
しかし、いざネットを見たり電気店を訪れてみても、心からほしいと思える商品が一切ない。特に「白物家電」と呼ばれる冷蔵庫・洗濯機系は、僕の心をまったくときめかせませんでした。
白物家電の名の通り、基本的にボディの色が白。ただ、白はこのリノベーション空間には合わない。とはいえ、イタリアのSMEG(スメグ)やドイツのMiele(ミーレ)は、かっこいいけどサイズが大きすぎるし、結構値が張る…。
見た目がクールで、築20年の日本のマンションの冷蔵庫スペースに収まるサイズ感で、しかもリーズナブルな冷蔵庫となると、皆無に等しい、というのが僕の結論でした。
で、最終的に選んだのがamadana(アマダナ)の冷蔵庫です。
amadanaは日本の家電メーカーで、オシャレなデザイン家電を取り扱っています(amadanaケータイとか一時流行りましたよね)。
さてこの冷蔵庫、ボディはピアノのような鏡面仕上げで姿が映るほど艶やか、木製ハンドル(強化木を一つひとつ削り出してつくられているのだそう)はなめらかで手触りがとても気持ちいいです。
他のメーカーの商品にはない、高いデザイン性に僕は一目惚れしました。
また今回ポイントだったのがサイズです。本体寸法は幅55.5cm×奥行き60cm(ドア角まで)と、コンパクト・スリムタイプで、我が家の冷蔵庫スペースにピッタリとハマりました。
冷蔵庫もハイグレードモデルだと見た目も重視してつくられるのですが、そうなるとサイズも大きくなりがちで、スペースに収まらなかったり、そもそも独り身には不必要な容量だったりするわけです。
最後にお値段ですが、約15万円と、256Lという容量からすると少々お高めです。
実はamadanaの冷蔵庫は三菱電機のOEMなのですが、三菱の同じタイプの冷蔵庫だと5万円程度です。
それでもまぁギリギリ許容範囲かと、デザイナーの端くれとしては価格の3分の2を占めるデザイン費は受け入れるべきだろうと、半ば強引に落とし込んで、購入を決めたのでした。
やっぱりここに白は似合わないと思うのです。光沢のある黒が空間を引き締めてくれました。
握ったとき、ああやっぱりこれにしてよかったな、と思える質感。カーブも美しいです。
amadanaのロゴ。ブランド名は江戸時代の日本橋に存在した漆職人の町「尼店(あまだな)」に由来するそうです。
【Before】以前はSANYOのit'sシリーズの冷蔵庫でした。いかにも学生の一人暮らし用って感じがしますね。