ewanmickyさんのリビングのレポートです。
ewanmickyさんの住まいは螺旋状の作りになっており、リビングはその動線の頂点に位置するスペース。部屋としての仕切りをあえて設けず、他の空間との繋がりを出すことにより、広々とした印象を与えています。
リビングへは、玄関→階段→キッチン→ダイニング→階段→リビングと、壁沿いを回るように歩く動線。
建坪9坪を最大限に広く感じるために、あえて動線を伸ばし移動に時間がかかるようにしたのだとか。これを「遠回り動線」とewanmickyさんは呼びます。
ダイニングキッチンよりも一段高い位置にあり、リビングとダイニングの境界には手すりが設置されています。リビングを区切る壁はほんの一部だけ。そのため、このスペースからは2階のほぼ全体を見渡すことができ、視界いっぱいに空間が広がります。
また、通常天井に設置される照明がこの空間には設置されていません。「天井高が低いことを感じさせないようにするためです」とewanmickyさん。
随所に設けられた四角い窓は、海や山、街並みなど、景色が楽しめる位置に。照明は階段の壁に仕込まれた間接照明だけですが、天気のいい日は照明が必要ないほど明るいのだそうです。
テレビはダイニングスペースの真上に。テレビを見るときは手すりに肘をついて、リビングの外に足を出すというスタイル。
建坪9坪で大画面テレビを最大限楽しむためにはこの位置関係が一番なのだとewanmickyさん。
幅広の手すりには飲み物などを置くこともできます。
実際の広さは約7.0帖、天井高は2,230mmと、リビングとしては広いと言えるスペースではありません。
しかし、「空間の広がりは、面積の数値だけで測れるものではなく、体積と目線による体感だと、この家が感じさせてくれています」とewanmickyさん。
その言葉通り、極力壁を設けずにその他の空間と繋げたことやダイニング・キッチンと段差を設けたことなど、様々な工夫で、2階の空間全体がリビングかのように感じられます。