ふぇざさんのベッドルームは、リビングの隣にあります。
リビングとの間の壁には、モンドリアンの絵をモチーフにした大きな窓を設けました。
この窓には、部屋を広く見せる効果だけではなく、ある意外な使いみちがありました。
リビングの隣に、ベッドルームをつくったふぇざさん。
ベッドルームには扉はなく、約800mmの開口があるのみ。
写真では少しわかりにくいですが、リビングとベッドルームには約300mm(約150mm×2段)の段差が設けられています。
そして特徴的なのが、リビングに面して設けられた大きな窓。サイズは1200mm×1200mmです。
アイアン窓のように見えますが、窓枠も、桟も木材。
この窓は、ふぇざさんが好きなオランダの画家・モンドリアンの作品「コンポジション」をモチーフにデザインされています。
モンドリアンの「コンポジション」シリーズはたくさんありますが、黒の垂直・水平線と赤・青・黄の三原色だけで描かれたものが有名です。(上記作品は”Composition B (No.II) with Red”。画像はテートより引用。http://www.tate.org.uk/art/artworks/mondrian-composition-b-no-ii-with-red-t07560)
「作品のイメージにもっと近づけたかったけれど」とふぇざさん。
イメージに近づけたかったけれど、そうしなかった理由は…?
テレビのためでした。
ふぇざさんはベッドに座り、壁にもたれながらテレビを観るのが好きなんだそうです。
窓をモンドリアンの絵のイメージに近づければ、その分テレビを観るときに邪魔になってしまうので、思い切ってシンプルに。
リビングとの間に300mmの段差を設けたのも、ここからテレビを観るためです。
寝室は、バルコニーからの光と風を取り入れられる現在の位置にしよう、と初めから決めていたという ふぇざさん。
寝室がリビングから丸見えになってしまうのは避けたかったため、間に壁を立てることも決めていたそうです、
ただ、ベッドからテレビを観たい。どうするか…と考えて出てきた案が大きな窓を作ること。
「テレビって結構邪魔になりますよね…。寝室には余計なものを置きたくなかったので、寝室にテレビを置くことは全く考えていませんでしたね」
ガレージのような外部空間っぽさを出したくて、リビング側から見えるベッドルームの壁には、平田タイルのサブウェイを使用。
ボストンの地下鉄の駅をイメージしたタイルで、波打つような表面が魅力です。
「雑誌で見た、グレーのタイルと黒の枠が格好いいなと思って」とふぇざさん。
ベッドルームの照明は写真右下の床に埋め込んだアッパーライト1カ所のみ。
ここに観葉植物を置いて、下からライトをあてると、天井や壁に葉や枝の影が映っていい雰囲気です。
寝室自体の広さは4帖程度。合わせて壁・床・天井はダークトーンでまとめられています。
しかし、圧迫感を感じないのは、この窓のおかげ。
「テレビを観ながらそのまま寝てしまうこともしばしばあります。それがベッドでテレビを観るのが好きな理由だったりするんですけどね(笑)」
寝室の圧迫感を軽減し、リビングのポイントにもなっている窓。
しかし一番の目的は「寝室からリビングのテレビを観るため」。
ちょっと意外にも思える使いみちですが、ふぇざさんの毎日には欠かせません。
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