【ちいさなおうちの誕生秘話③ -キッチン-】
リノベーションを計画した当初から、広くて真っ赤なキッチンを造るという具体的なテーマがあったので、それに沿ってアイデアを具体化していきました。
ひとくちに真っ赤と言ってもいろいろありますが、イメージしたのはクリムゾンレッドに近い、ヨーロッパ調の上品な赤色です。
まずイメージする色のシステムキッチンをLIXILで入手。
キッチンのレイアウトですが、シンク、コンロ、調理台のシステムキッチン(長さ2100mm)を壁側に一列に配し、
その周囲を造作の木製の配膳台で囲み、全体としてはコの字型になっています。
3人がそれぞれ3方向を向いて作業をしてもお互い邪魔にならないように、
スペースは広めにとっています。(キッチンだけで約4.5畳分のスペースを確保しています)
ホームパーティーの多い我が家には食洗機は必須アイテムなので、
ビルトインタイプできる一番大きなタイプの食洗機と、
前から欲しかったガスオーブンを設置。
ガスオーブンがあると、鶏の丸焼きや自家製ピザ、パンなど料理の幅がひろがり
しかもたくさん作れるので便利ですね。
ここまでは比較的すんなり決まったのですが、一番苦労したのがキッチンのタイル選びでした。
まず苦労したのが赤色のタイルを探すこと。
大阪のいろいろなタイル屋さんをまわって聞いたところ、綺麗な赤色が出るようにタイルを焼き上げるのは結構難しいそうで、
そもそもそのようなタイルを作っているところが限られるそうです。
特に日本のメーカーではほとんどないので、海外から輸入品になるとのこと。
必然的にコストも通常のタイルと比べてかなり高くなってしまいます。
特にイタリア産のタイルなどはかなり高い。。。
如何に限られた予算内で、イメージするような色のタイルを見つけるかが最大の課題でした。
いろいろ探し回って最初に見つけたのが手前の配膳台に使用したスペイン産のタイル。
かなりイメージに近い色だったので、本当はこのタイルをキッチン全体に使おうと思ったのですが、
タイルの単価から逆算すると、とても予算内に収まる金額ではなかったので、キッチンの壁部分は別のタイルを検討することに。
その後、いろいろ探して大阪の平田タイルさんで見つけた上の写真のブラジル産の赤色タイルが
比較的安価で、しかも、見る角度と光の反射によって色合いが変わる様子がきれいだったので、
壁用のタイルとして採用することにしました。
余談ですがいろいろまわったタイル屋さんのなかでは平田タイルさんがいちばん品ぞろえが良く、
価格帯もさまざまなタイルを取り扱っておられたので、おすすめです。
我が家でもキッチン以外では洗面所で一部タイルを使用しましたが、こちらも平田タイルさんのものを使いました。
タイルを貼る際の目地は通常の白色ではなく、タイルの赤がかっこよく映えるようにダークグレイにしています。
(最初試しに白色の目地でシミュレーションしてみたら、ポップな日の丸のようになってしまい、
全く想像していた雰囲気と変わってしまったので、グレーに変更しました。)
目地の色をタイルとうまく組み合わせるのが意外と重要だと勉強になりました。
完成した配膳台。
もちろんカウンターとしても使用可能ですし、
接地面の壁にコンセントを付けていますので、ここにホットプレートや
タコ焼き器をおいて屋台のように料理をふるまうことも可能です。
裏側は大容量の食器収納スペースです。
大量にある我が家の食器は見えないように収納したかったので、
このような収納スペースを設計しました。
最後にどうしもキッチンに付けたかった小物。
真鍮のワイングラスハンガー。