ウィル空間デザインの羽根渕です。
今回は畳(畳表)の種類についてご紹介します。
畳なんて「いぐさ」が張ってあるだけじゃないのかと思われる方も多いと思いますが、大きく分けて表面のいぐさには4種類あります。
それぞれの特徴について、ご説明します。
1、中国産いぐさ
賃貸マンションや一般住宅によく使用されているいぐさです。
価格としても一番お値打ちです。
しかし、国産のいぐさと比べると1ヶ月ほど早く収穫され、その分育ちが悪いため、1本のいぐさの密度が薄くなってしまいます。また高温で急速に乾燥させるため、必要以上に乾燥してしまい、いぐさの表面が変形しやすく表面がささくれることがあります。
2、国産いぐさ
高級住宅や一般住宅に使用されるいぐさ。中国産のものと比べて密度が高いため、丈夫で長持ちします。
また、いぐさの収穫~乾燥まで、時間と手間がかかるので、価格としては一番高価です。
3、和紙いぐさ
和紙をこより状に丸めて、樹脂コーティングした素材です。
和紙いぐさの特徴としては、色あせしにくい、汚れを簡単に落とせる、いぐさが跳ねにくい(ささくれしにくい)といった天然いぐさよりも丈夫ということと、カビやダニが繁殖しにくいことが挙げられます。(樹脂コーティングされているとはいえ、中身は和紙ですので、長時間水に濡れたままになるとシミになる可能性があります。)
カラーバリエーションも豊富ですので、その空間に合う色を選ぶことができます。
しかし高価なのも、和紙いぐさのもう一つの特徴です。
4、樹脂製いぐさ
樹脂製いぐさは、和紙いぐさと違いすべてプラスチックでできているので水に強いのが特徴です。
樹脂そのものには水分は一切染み込みません。
和紙いぐさと同じような特徴(耐久性、利便性、カラーバリエーション)を持っていますが、天然いぐさが持っている『調湿性・芳香性・抗菌性・森林浴効果』等は備えていません。
どのいぐさを選ぶのかは、畳に何を求めるのかによって変わります。
耐久性なのか、価格なのか、風合いなのか、カラーの豊富さなのか…。
それぞれの特徴を踏まえた上で、いぐさを選ぶことが重要です。