造作家具は、既製品ではなく自分の住まいに合わせて作る家具のこと。
家具屋さんが作る場合と大工さんが作る場合がありますが、今回は後者の大工さんが現場で作る造作家具を17事例ご紹介します。
造作家具の魅力はなんといっても「合う」こと。
部屋のサイズに、使う用途に、自分の好みに、そしてインテリアに…ぴったりと「合う」。
そして一般的な家具に比べ凝ったものでなければ、安価になることが多いです。
では事例をご紹介します。
【事例1】足場板を使ったシンプルな造作棚
両側の壁に足場板を渡しただけのシンプルな棚。
足場板は何も加工していないため素材感があり、安く仕上がるのも魅力。
間接照明を仕込んで、お気に入りの小物や植物をディスプレイしています。
固定しているのは木片とアングルです。
【事例2】実はキャットウォークでもあるオープン収納
階段状になったオープン収納は、愛猫のためのキャットウォークも兼ねています。
一部柱の出っ張りがありますが、そこだけは奥行きを浅く調整。
無印良品やIKEAのボックスを中に入れて、オープン収納とクローズ収納をうまく使い分けています。
【事例3】和の空間に合う長さ3mのTVボード
和モダンな空間に似合うTVボードの長さは3m。
床と同じモミの木(天然木突板仕上げ)を使用しています。
床から12.5cm浮かせて設置することで大型家具ながら、軽やかな印象です。
天板と扉はそれぞれ斜め45度にカットした留め加工を施しているため、すっきりとした収まり。
こんなこだわりを実現できるのも造作家具の魅力ですね。
【事例4】壁紙と造作棚を合わせてだまし絵のような書斎
壁一面にびっしりと並んだ本棚…ではありません。
本棚柄の輸入クロスを貼った壁に、本棚柄の棚に合わせて棚を設置(アングルで設置)。
壁紙が見えている部分があれば、実際に本を置いているところもあり。だまし絵のような書斎が出来上がっています。
ちなみにデスクも造作したものです。
【事例5】TVボードも兼ねた壁面収納
今度は本当に壁一面の本棚。センターにテレビを設置する空間を設け、配線は裏側に。
上はオープン、下には引き戸を取り付けたクローズ収納。
よく見ると左右で天井の高さが違っており、中心付近には梁がありますが、見事に収まっています。
棚板は可動式になっているので、収納したいものが変わっても対応可能です。
【事例6】みんなの憧れ!?自宅にマンガ部屋
壁一面では足りない!という方は、いっそのこと1部屋丸ごと本棚にしてはいかがでしょうか?
既製品の本棚ではなかなかここまでできません。
取り付けたのは固定棚。
取り出しやすさを考えて、上の方は文庫本サイズ、大型本は床に近いところに置くようにサイズを調整しています。
【事例7】扉やスピーカーもインテリアの一部に。
本やCDだけでなく、スピーカーも収納!?
カメラを構えた位置にはちょうどソファがあります。いいバランスで音楽を楽しむために、スピーカー2台とソファがおおよそ正三角形の位置になるように配置しました。
造作家具なら、裏側に配線を仕込めるためすっきり仕上げることができますね。
2か所の部屋の入り口を囲むように本棚を造作したのもポイントです。
【事例8】構造用合板の扉が特徴の収納
扉付きの大型収納は部屋の印象を大きく左右します。
例えば、ラフな天井・壁に似合う構造用合板で収納を造作。
どう開くかわからないこちらの収納ですが…
こんな風に空きます。
収納の右には書斎用のデスク、左にはキッチンのバックカウンターと棚を配置。
デスクには、右側にある窓のブラインドがきれいに収められるよう、切り欠きを設けています。
これも造作家具の良さですね。
【事例9】間接照明でディスプレイが映えるオープン棚
オープン収納とクローズ収納を組み合わせた造作家具。
見せたくないものはクローズ収納に、見せたいものはオープン収納にディスプレイ。
現場で作る造作家具なら、入れたい場所に配線を気にせず間接照明を仕込むことができます。
ディスプレイがぐっと華やかに、印象的になります。
【事例10】サイズぴったりのL字型デスク
限られたスペースに設けた書斎。無駄なく空間を使い切りたい…。
そんなときは造作でデスクや収納を設けてはいかがでしょうか?
机と棚で色が違う…ということがなく統一感が出せます。
壁を使って固定するデスクは、足元を広く確保できるのもポイントです。
【事例11】構造材を使って造作したダイニングテーブル
好みの高さ、奥行き、長さでダイニングテーブルを造作。
構造用の木材を使い、どっしりとしたテーブルが完成しました。
床の色に合わせて仕上げれば、統一感が出ます。
【事例13】抜けない柱をダイニングテーブルの一部に
先ほどの事例と同じく、構造材で造作したダイニングテーブル。
ダイニングテーブルから突き出た柱が特徴です。
この柱は、間取り変更の際に撤去することができなかったもの。
ならば…と柱と同じ素材を使ってダイニングテーブルを造作。
邪魔に感じる柱も、ダイニングテーブルの一部に組み込めば気になりません。
【事例14】ステージのようなタイル貼りのキッチンカウンター
構造材で造作したキッチンカウンター。
リビングダイニングから見える側にはネイビーブルーのタイルでニッチを造作しています。
キッチン側はオープンの棚と引出し付き。
引出しはリノベーション前のお住まいで使われていたものを再利用しました。
【事例15】長さ3.4m!ワークスペースも兼ねたバックカウンター
オープン棚はもちろん、引き出しや椅子・ゴミ箱が入るスペースも設けたバックカウンター。
板の厚みやサイズも細かく打ち合わせの上決定しました。
【事例16】こんなものが欲しい!イメージを形にした造作カップボード
キッチンの背面にぴったりと収まったカップボード。
これも造作です。
素材はもちろん、好きな色に仕上げたり、コンセントの位置や数も自由。
カウンターの上部は水に強いメラミン素材を使用。メンテナンスに配慮しています。
ピンクのタイルを貼って、自分好みに仕上げました。
上部の戸棚にはガラスの代わりに金網を入れて、コストダウン。
【事例17】キッチンカウンターをディスプレイスペースにチェンジ!
対面式キッチンのカウンターは造作家具にぴったりのスペース。
この事例では、積層になった構造用合板を使い、飾り棚を造作。
カップボードと同じグレー系の塗装で仕上げて統一感をだしています。
ゆくゆくは扉をつけたり、ボックスを入れたりとカスタマイズできるのも魅力です。
【番外編】既製品と造作家具のハイブリッド
大工さんに作ってもらった枠組みに、既製品の家具を合わせるというパターンも。
足場板をコの字型に組み、そこに手持ちの無印良品のスチール棚を配置してキッチンカウンターにした事例です。
床材と同じ足場板を使うことで統一感がでました。
現場に合わせて作るオリジナルの造作家具。
自分たちの住まい、暮らしにピッタリ合います。
【事例の施工会社】
株式会社ウィル空間デザイン
住所:宝塚市逆瀬川1-14-6
電話:0120-296-753
HP:https://www.wills.co.jp/reform/