いまのマンションに入居してからずっと気になっていたのが洗面台の引き出しと扉のメラミン化粧板だった。地の色はベージュだが赤で細い線が入っているので、ぱっと見がピンク色なのだ。どう考えてもウチの趣味ではないので、いつかは取り替えようと思ってはいた。が、そうこうしているうちに17年の歳月が流れてしまった。
もう仕事をリタイヤしたので時間的にも余裕があるし、いい機会だから化粧板の取り替えをD.I.Y.でやってみようと発心。ネジやワンタッチスライド蝶番で引き出しや扉に固定されている化粧板をはずし、集成材に差し替えるだけの作業だから難易度もそう高くはなさそうに思えた。さっそくホームセンターでメルクシパイン集成材を化粧板と同じ大きさにカットしてもらう。
パイン集成材にペーパーをかけ蝶番をはめ込む穴をザグリドリルであけ、ニスで塗装。岡本のアジアン雑貨店で真鍮や石材製の取っ手やノブも調達してきた。下準備ができたのであとは集成材を付け替えるだけだ。
満を持して朝から作業開始。いざ取りかかると思い描いていたようにはなかなか上手くいかない。とくに扉や引き出しのチリを合わすのに苦労する。試行錯誤と微調整を繰り返し、夜もふけたころにやっと完了。かなり疲労困ぱいした。リフォームのD.I.Y.ってじつは体力勝負なんだ、とわかったような…。それに、技術的に未熟なところが多々あるので、仕上がりは見るからに素人の仕事って感じだ。雑なところは、そこはかとなくミョウな味わいがある、ってことで堪忍してもらおう。でも、達成感だけはむやみやたらと感じられて、D.I.Y.に開眼したかも、って気分。
引き出しの取っ手のラベルホルダーに差し込むものが思いつかないので(石鹸とか綿棒とか鼻毛カッターなんて書いておくのもいまさらだし)丹青堂のお香の空き箱のさし絵を切って挿入。なぜか絵のサイズがピッタリ。捨てずにとっておいてよかったぁ。
ゴールドのヨーロピアンなノブがついてる純白化粧板のサニタリーチェストの扉も洗面台と同じく交換。ノブはアジアン雑貨店で買った石製(大理石?)で、新品だけどすでにアンティーク化してる(ネジがバカになってたり軸がいがんでいたり)。5個で3500円というふざけた値段だったが存在感だけは十分ある。