このチェアは、樹脂製(ポリプロピレン)です。冬は、そのまま座るとひんやりします。
寒くなってくると毎年、家族から『おしりが冷たいからクッションを作ってよ』と言われ、『買えばいいやん』というやり取りが行われます。
作るなら、面白くないとつまんらないので、イームズチェアを全部温かい生地で形状に沿って包んでしまうことにしました。
●どういう風に作成するか?
イームズシェルチェアは、人体の形状に沿うきれいな形をしているので、カバーをしてもその形がキレイに見える状態にしたい。
背もたれも座面とひとつながりの樹脂製なので、背中も冷たいからどうするか?
●形状をキレイに見せるために
素材は、曲線に沿うことができる性質の厚手のウールを候補に。そしてあまり手を加えずに作る。
これは、言い換えれば、余計なことをしないということ、この椅子はとても削ぎ落とされたデザインだから
●制作方法は、初めて作るものなので、トライ&エラーで、やりながら計画した方法を確かめながら進めていきます。
まず、座面を先に作って、この方法でいけるか確認。
まず脚をトルクスドライバーで外します。全体を包むカバーにするので、脚を出す部分が必要です。
パターンをとって、脚が装着される部分は、十字の切り込みをハサミで入れるだけにしました。
こんな感じ。
素材の特性を生かして手をなるべく加えないやり方がこれに当たります。
ウールを圧縮した生地なので、ほつれることがありません。
サイズ確認できたので、縫い合わせていきたいと思います。
縫い合わせは、縫い代をつけずに付きあわせで、ジグザグミシンをかけていきます。
この縫い方により、フラットな感じに仕上がり、縫い代のゴロツキが表面に出てきません。
これもこの素材だからできる方法です。
座面が縫い合わさりました。サイズが、きちんと合うか心配。。
ピッタリです!
ん〜??この感じどこかで。。ムーミントロールに似ています!!でもここで目をつけて顔にしたくなる気持ちを抑えて進めていきます。
このやり方でいけそうなので、背もたれの部分のパターンもとっていきます。
シーチングでもいいと思いますが、私は、薄い不織布(ふしょくふ)を使って、写真のように型をとっていきました。
今回、座面と背もたれを、別々のパーツに作成しています。
縫い合わせれば、全てを包んでしまうこともできるのですが、私は季節によって外せること、そして洗えることを前提に作りたかったので。
このチェアカバーの一番注意したこと、それは、座面と背もたれの境界線をどこで切るか。
座る部分は、重力で生地が椅子に沿うので位置を決めやすいのですが、座面と背もたれの裏面は、外側に向けてカーブしています。
樹脂を見せないように先ほど出来上がった座面のカバーの切り端(背もたれとのつなぎのところを予測したライン)を意識しながらカーブを決めていきます。
2つのパーツが合体するラインを見つける。
ラインを拾っていった時に、だいたいの落ち着きどころがわかったので、ラインを正式に決めていきます。
座面と同じように縫い代なしで裁断して、付きあわせで縫い合わせていきます。
座面と背もたれ部分がピッタリと合いました。
背もたれの後ろ側は、座面の裏側が隠れるように綺麗なカーブでラインをとりました。
座面後ろの卵のようなカーブには、ダーツが必要ですが、カットして縫い合わせることをせずに
そのまま折りたたんでダーツ分量を手縫いで止め付けることにしました。
太い糸でダーツ分量を抜いつまんでいます。
完成です。座ってみると思ってた以上にすごく温かくて、作ってみてよかったと思いました。
素材がウールで厚手というのと背もたれもカバーしたことが温かさに繋がっています。
最近、寒くなってきましたが、イームズシェルチェアを衣替えすると、部屋の中も温かな空気感に変わりました。
もう一つの方も違う色で作ってみようと思います。
今回カバーを作るにあたって購入したものは、2つです。
まず一つが、ミリタリーショップで購入したフランス軍ブランケット。ウールがいい具合に圧縮されています。
もう一つが脚をを外すのにトルクスドライバ(星型)。正確なサイズが分からなかったので、セットになったものを購入しました。(コーナンで¥1000くらい)
初めて使いましたが、このタイプ、力がなくても回せるのですごく使いやすかったです。