リビングダイニングをゆるやかに分ける

区切られた狭い部屋が2つあるより、一つの広い空間にしたいと、リノベーションの際に壁を壊してリビングダイニングにしました。
ベランダから見える景色（六甲山が見えます）がパノラマで見えてとても気持ちのいい反面、キッチン、ダイニング、リビングと全てが見渡せてしまうので、まとまりのある空間を意識しつつ、気持ちが区切られるように空間を分けたいと思い、いろいろと画策してやってみました。

具体的には、家具の配置（ソファーの向き、テレビの位置、オーディオの配置）、壁やカーテンの色、絨毯の有無などで、ゆるやかに分ける工夫しました。

その一方でまとまりある空間のために家具は、床材と同じ足場板でテーブルやキッチンの作業台を作成したり、ソファーは、構造用合板の建材でオーダーして作りました。

リフォームをしている最中に家具は、購入して持ち込むのではなく、家を造るときに使用する建材で作成した方が空間がまとまるなと思ったり、生活スタイルや空間にあったものでシンプルで簡単な物を作成した方がいいなと実感しました。

おおまかには、こういう考えでリビングダイニングの空間を考えてやってみましたが、もっと細かくバランスを取る作業もしています。
区切りがないけど、区切りのある空間を考えるのは、難しくて楽しい作業でした。

右がリビング、左がダイニング

カーテンは、左右同じリネン素材で色を変えたり、巾1950mm、奥行き850mmもある大きなソファは、テレビとは反対を向いて、用途が違うように配置しているので壁は、ないけれど壁のような作用があります。
テーブルは、床材と同じ足場板を台に使用して脚のパーツとイスの色は、天井の白と合わせました。足場板は、ドスの効いた素材なので、そのドスの効き方を樹脂製でデザイン性のあるイームスチェアで抜けた感じにしたり、テーブルの脚も木材を使用するのをやめてスチールにしました。

家具をどうするかは、デザインから入るのではなく、必要に応じてデザイン性のあるアイテムの力を借りる程度が好きです。
ここの空間は、足場板をかなりの量使用しているので、重くドスが効き過ぎないために軽やかな材質や異なる素材を組み合わせたり、デザイン性で打ち消すことをしました。

天井の色もテーブルのある空間（ダイニング）とソファーが向いてる空間（リビング）と変えています。