この日は、とくに木の器を買う予定は無かったのですが、たまたま立ち寄った居七十七(いなとな)さんで、器を手に取った瞬間に欲しくなり、小振りの皿を2つ購入しました。
帰り際には店の奥さんに『少しずつ揃えていきます。』とまで言っていました。
車を走らせ、篠山市に行きました。
宝塚の家を出て、山道をぐるぐる抜けると高速も使わず、1時間ほどの距離なので、篠山には不定期ですが、3ヶ月ごとぐらいに訪れます。
思いついて、最近、場所を移動された居七十七(いなとな)さんを尋ねてみました。
篠山市の中心部からさらに車で15分ほど走った篠山市と柏原市の間の山間部にあります。
近くを176号線が走っているのですが、大阪市内を抜けるあたりの176号線とは全くちがって、『丹波の森街道』とも呼ばれ、周りは里山と田畑が広がるのどかな場所。この日は梅雨入り前で気候がよかったこともあり、ことさら心地よさを感じられました。
お店の中には、ずらりと木の器が並べられ、工房とカフェスペースが隣にあります。
ガラスの向こう側が工房
こちらが、カフェスペース。窓からは、お庭や川のほとりののどかな景色が見えます。
お店の奥さんから実際の使い勝手も交えて、器の説明をしていただきました。
器には、漆が塗られています。スープなどの汁物以外はたいてい盛りつけることができて、奥さんはよく唐揚げも盛りつけられるそうですが、使っているうちに、油のシミは、ほとんど付かなくなるそうです。
器をもった瞬間、軽さと手触りのよさ、手に馴染む感じがなんともよく、とても気に入りました。
居七十七(いなとな)さんと言えば、ご主人はgrafの立ち上げメンバーのお一人。奥さんも設計士の方で、ちょっと敷居の高いイメージがありましたが、まったく気取った感じはありません。
楽しくお話をさせていただき、まずは手頃な小振りのお皿を二つ購入しました。直径が約23cm。材はポプラで、とても軽いです。
今回、購入した居七十七(いなとな)のお皿。お手入れについて説明書が添えられていました。
漆塗りの食器はどれもそうですが、使いはじめは、漆のにおいが少しします。
においをおさえるために、3つの方法を試してみました。(自然に消えていくので、必ず必要な作業ではありません。)
1つ目の方法は、ぬるま湯で洗って、干す方法。
2つ目は、お酢を布に付けて拭く方法。
お皿全体を拭きます。
3つ目の方法は、焼いたパンを器に挟んで、しばらく置いておく方法。
これはあまりやらない方法だと思いますが、ニオイをパンに移すことで、ニオイが薄まりました。
まだ、漆のにおいはしますが使い進めると、しばらくすると無くなるそうです。
翌日の朝、さっそくパン皿として使ってみました。木の器に盛ると、食べ物が美味しそうに見えます。
おにぎりとかも盛るとすごく美味しそうに見えるとのことでしたので、今度やってみたいと思っています。
木の器は、以前から欲しいとは思っていましたが、実際の使い勝手がよく分からなくて、なかなか手を出せずにいました。
でも今回、作り手の話をいろいろ聞くことで、身近に感じることができました。
これからはパン皿としてだけでなく、いろんな料理を盛ってみたいと思いますし、もう少し他のサイズのものも買い足したいと思います。