富山の美術館に立ち寄った後、富山で何か焼物が見れないかと、探してみると「越中瀬戸焼」を発見。翌朝、富山市内から30分ほど車を走らせ、立山町にある「越中瀬戸焼」の窯元の一つ『庄楽窯』を訪れました。
ここは、あのスティーブ ジョブズも作品を購入したという窯元。(テンションが上がります。)きれいな形のお皿とぐい飲みを買って帰りました。
訪ねたのが朝9時と早かったので、ギャラリーが開いているか心配でしたが、到着した時、窯元の奥さんがちょうど犬の散歩から帰ってきたところに出くわし、無事見学することができました。(ご主人は出張中で、今日戻られるとのことでした。)
越中瀬戸焼のはじまりは、約400年前。尾張瀬戸から陶工を呼んで開窯しています。
明治の頃に一度途絶えたましたが、庄楽窯の今のご主人のおじいさんと仲間の人が茶陶を復活させました。今は庄楽焼の他 3軒の窯元があります。
ギャラリーの窓の外には、田んぼが広がっています。
このあたりは、常願寺川の扇状地で、ゆるやかな斜面が海岸まで続いています。この日は見えませんでしたが、田んぼの先には富山湾の海が見えるそうです。(条件が良い日は、能登半島まで!)
今から20年ほど前、京都のギャラリーでご主人が個展をはじめて開いた際、トイストーリーのプロモーションで来日していたジョブズ夫妻がみえて、購入していったそうです。(Appleにはまだ復帰前のNeXT時代の頃)
その後、ジョブズ氏が亡くなるまで3、4回オーダーが入ったそうです。
ジョブズは、美意識が高くて気に入った物しか家の中に置かないタイプ。そのジョブズが気に入ったなんてすごい!
いろいろ迷ったあと、購入したお皿。
このお皿は、土を薪で叩いて、平たい円にする手法。最後に縁を少し立上げています。表面には薪の断面の筋が模様となって付いています。
その模様と皿の厚みからふっくらと花のようなかわいらしさがあるなと感じました。
焼き物の模様は、このお皿のように薪の断面だったり、釉薬の加減で抽象的な模様が楽しめるところがいいところ。
お皿の裏側。澤永由紀夫作の刻印『ユキ』
裏の焼き色を見ていると美味しそうで思わずかじりたくなります。
合わせて購入したぐい飲み。湯のみとして買いました。
『庄楽窯』さんの器は、白や黒の一色の作品が多く、とくにカタチを大切にされているように感じました。
シンプルで、モダン。洗練されている印象です。
他にも、急須や干支(犬)をモチーフにしたお茶碗なんかもとてもよくて、欲しかったのですが…。予算オーバー。
次の夏休みにでも訪れて、もう少し増やしたいと思います。